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"AFTERMATH (UK VERSION)"

Released in 1966

今思い返してみると、昔の僕は単純で偏見の塊のようなヤツだった。
ビートルズ一辺倒だった僕は、一時期他のアーティストに対してかなり排他的な考えを持つようになっていった。「ビートルズ以外は認めない」みたいなわけの分からん価値観に支配され、中でも昔からライバル視されていたローリング・ストーンズは一番認めたくない相手だった。

しかし、某ビートルズ・ファン・クラブで毎月郵送されてきた月刊誌の中でローリング・ストーンズのアルバム【Aftermath】をカメラに向かって掲げているジョン・レノンの写真を見た時からこの偏屈な態度が一変する。「おっ、やっぱし当時のアーティストはお互いのアルバムを聴いて研究したりしてたんや!」と。

フラワーズ(紙ジャケット仕様)この出来事以来、今まで聴こうともしなかったストーンズを聴くようになった。初めて聴いたストーンズのアルバムは親父が持っていたレコード【Flowers】だった。これは“Ruby Tuesday”や“Let's Spend The Night Together”、“Lady Jane”など名曲が多数収録されている米編集盤で、僕もすぐに好んで聴くようになった。

その中で、僕が特に好きだったのが“Mother's Little Helper”、“Out Of Time”、“Take It Or Leave It”の3曲。前述の曲と比べちょっとマイナーなイメージのある曲だけど、僕にとって最初のストーンズの強烈なイメージはこの3曲に植え付けられたと言っても過言じゃない。そして、偶然にもこれら3曲は【Aftermath】の英オリジナル盤に全て収録されていたのだ。その事実を知った時、ジョンがこのアルバムを掲げていたあの写真がフラッシュバックしてきた。そうしてこのアルバムは僕が自分のお金で買った初めてのストーンズのアルバムとなった。それ以来、【Aftermath】は一番思い入れが深い。

前述の3曲は未だに好きだし、“Stupid Girl”や“Under My Thumb”、“Doncha Bother Me”、“High And Dry”、“What To Do”などのストーンズらしい名曲が多数収録されている名盤だと思う。

ちなみに“Mother's Little Helper”は子供に手を焼く母親が精神安定剤などのドラッグに手を出す様子が描写されていたり、11分を越える大作“Going Home”は性描写が含まれているという理由で当時放送禁止になったり、“Under My Thumb”はロックの歴史に暗い影を落とす「オルタモントの悲劇」(ストーンズの演奏中、黒人の青年がヘルズ・エンジェルズの1人に刺殺された事件)が起きた時に演奏されていた曲だったり...このアルバムカヴァーのようにちょっと影がある曲が多い。

米編集盤の【Aftermath】には“Paint It Black”が収録されていたり、その代わりに“Out Of Time”が入っていなかったりするんだけど、やはり英オリジナル盤の方がいい。

このアルバムカヴァーにはタイトルの「AFTER-MATH」という文字が影文字になっているものが存在することが最近判明し、高値で取引されているとか...。様々な話題に事欠かないこのアルバムはストーンズの初期を代表する名盤だと思う。

Reviewed by Kenny / on 06.06.10 20:16 / Permalink / Comment / TrackBack /
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